世直し
感情論や情緒に流される付和雷同型国民に告ぐ

原子力から自然エネルギーへの転換に異議を唱える国民はいないだろう。

私自身もそう考えるし、微力ながら個人的に取り組んではいる。

そもそも、原子力にしろ、遺伝子操作にしろ、神の領域に人間が手を入れてしまったのだから、人間がコントロールできるはずはないのだ。

しかし、其の事を政権延命や自己保身に政治利用したり、私企業の保身や利益の為に、国民を扇動して利用する事は止めようではないか。

ヨーロッパ諸国で再生可能エネルギーを主軸としている国はあるが、よく考えてみてほしい。イタリアのようにフランスから原子力発電による電力を輸入をしている国もあるし、自然エネルギーだけでまかなえる国の立地と規模、すなわち、国力、自然環境、人口、食糧自給率など、比較すべき要素は沢山あるだろう。果たして、1億3000万人の人口を抱え、食糧自給率40%の我が国が、どうやって国力を維持しながら、食べていくのかを考えないで、感情論、情緒だけで騒ぐのは止めてほしい。今すぐ、原発を全廃(今のままでは来年には原発はすべて停止することになる)して、どうやってすぐ電気エネルギーを確保しようというのか。工業生産拠点は海外へ移り、本社機能まで移すことになるだろう。税収は激減し、雇用はさらに悪化する。経済はさらに負のスパイラルに入り、デフレが進行。日本経済は二進も三進もいかなくなる。外貨収入は減り、資源や農産品輸入は困難になる。さらに、TPPに参加すれば、日本の農業にはとどめを刺すことになるだろう。今すぐ原子力発電を止めれば良いというような単純な話ではない。

すべての要素を勘案した現実的な将来設計とそこに到達する為の技術的裏付けをもったロードマップがなければ、ただの夢物語にしかすぎない。日本中の休耕田にソーラーパネルを設置するなどという単純な構想では立ち行かない。食糧自給率の問題はどうするのか。

冷静な議論が必要なのであって、ヒステリックに騒ぐのはいかがなものか。

大雑把に言うと、今すぐ、すべてのライフスタイルと産業構造を人口約6000万人の大正14年の時代の日本に戻せるのかと言う事だ。イタリアの人口が約6000万人であるから、日本がイタリアを目指すのであれば、電力を輸入できない日本では、今の日本人の生活すべてが1/2以下になるということが分かっているのだろうか。まず、国民全員にその覚悟があるのかを問わなければならない。

皮肉をこめて言うと、管直人の標榜する「最小・不幸社会」を目指すのか。すべてが小さな、みんながそろって貧乏な社会を目指すのか?

6月15日の緊急集会における、菅直人の姿は一国の総理には見えず、アジテーターにしか見えない。さすが市民運動家を自認するに値する。こういう時だけ水を得た魚のように元気になるのだ。管直人という軽い神輿をかつぎあげて、同じように利用しようとする孫正義に名前のような正義はあるのか?ソフトバンクの2兆数千億の有利子負債を何とかしようとする株価操作の為の村上、堀江まがいのパーフォーマスではないのか?電力買い取りを電力会社に義務付ける「電力買い取り法」で買い取るその原資はどこから捻出するのか。最終的には国民が電気料金、税金によって負担する事にならないのか。再生可能エネルギー技術の欠点、効率性、コスト、立地条件はどう解決するのか。当面、原発を全廃して、つなぎのエネルギーとして火力発電で補うとしてもCo2 25%削減はどうなるのか。いずれにしろ、冷静な、しかも緻密な検証と議論が必要なのは間違いない。

 管直人の「1,000万戸の屋根にソーラーパネルを」にしろ、鳩山由紀夫の「CO2 25%削減」にしろ、個人の夢を語るのは良いが、国内のコンセンサスや事前の了解もなしにいきなり世界に向けて公約をする。この神経が問題なのだ。そもそも、他人の飯を食った事がないこの御仁達には、民間企業や庶民の本当の苦労など分かるはずもなく、ましてやマネージメントや組織を使う事など出来るはずもない。こんな幼稚園児以下の政治家を国のリーダーにした有権者の責任は極めて重い。

 優先順位の分からない管直人に一言。今あなたがやらなければならない事は、まずは原発事故の早期終息と被災者の救済、残された原発の安全基準の見直しと、どの原発を残し、どのような形で運用し、化石エネルギー利用を含めて、エネルギー転換の移行期間をどうマネージするかと言う事だ。

それが出来ないから、あなたには早くお辞めなさいと言っている。

日本人よ、今だからこそ頭を冷やせ!

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